いよいよロシアワールドカップ開幕まで残り2ヶ月を切りました。
ちなみに最近は各国代表チームのフレンドリーマッチスケジュールでわが日本代表もベルギーで2試合をこなしたのですが結果は如何にも・・
まぁ、それは置いといて今回はロシアワールドカップの現地観戦に欠かせないファンIDについて触れてみたいと思います。
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ファンIDとは?

ファンIDとはロシア政府が導入したワールドカップ期間限定の個人用観客・訪問者カードのことです。
これはワールドカップを1試合でも観戦する人は必ず取得しなければなりません。
そしてスタジアム入場の際、チケットとIDカードを提示しないと入場することもできません。
ロシアを訪問するサポーターのみならず、ワールドカップを観戦するロシア人も含まれます。
おそらくフーリガン対策の一環もありますが、全てを監視したがるロシアらしさも垣間見えますね。
ファンIDのメリット
しかしファンIDは外国人サポーターにとっては嬉しいメリットが数多くあります。
・自由にホテルの予約ができる
・開催都市内での公共交通機関が無料
・開催都市間の移動手段が無料
現地観戦する方にとってはとてもお得なメリットばかりですね。
詳しく説明していきましょう。
ロシアへビザなしで入国できる
一番のメリットは何といってもロシアへビザなしで入国できることです。
通常日本人がロシアへ海外渡航する際はアメリカやヨーロッパとは異なり、観光ビザが必要です。
観光ビザを申請する場合、ロシアは更に複雑で、旅行会社が発行する旅行確認書、更に旅行会社が発行するバウチャー、つまりクーポン券が必要です。
しかもバウチャーの中身が細かくて、旅行者の個人情報、ロシア入国日および出国日は勿論、観光ルート、移動手段、宿泊場所、観光プログラムや領収書、ロシアの受け入れ旅行会社名といった項目と多岐にわたっています。
そして大使館へ観光ビザを申請してから取得に至るまで最低2週間はかかる等諸外国に比べて観光ビザ取得だけでも一苦労させられるのが現状でした。
しかしワールドカップ観戦旅行が目的であれば事前にワールドカップのチケットを予約し、在日ロシア連邦大使館のサイトでFANIDを取得すれば、パスポートとFANID,チケットがあればワールドカップ期間中はビザなしで渡航できるようになりました。
自由にホテルが予約できる
ファンIDの大きなメリットとして、ネットを使って自由にホテルが予約できることです。
前述したようなバウチャーによる旅行会社から提供されるホテルは当然ながら格安ホテルはありません。
ファンIDがあれば通常の海外旅行のようにネットで自由に検索して希望価格でホテルを予約することもできます。
ただワールドカップ期間中は便乗値上げで価格が高騰する可能性はあるでしょう。
でもモスクワといった大都市なら案外格安ホテルが見つかるかもしれないですね。

開催都市内での公共交通機関が無料
次のメリットはファンIDを提示すれば開催都市内での公共交通機関が無料になることです。
対象になるのは地下鉄、公共バス、トラム、空港から市内までのシャトル鉄道です。
特にモスクワは世界中のサポーターが押し寄せてくる大都市なだけに上記の交通機関にプラス、レンタル自転車やタクシーも無料の対象になります。
ただし白タクは勿論対象外ですので注意が必要ですね。ちなみに黄色のタクシーが正式なタクシーのようです。
ちなみに日本戦3試合の開催都市における最寄り駅からスタジアムまでのアクセスを紹介しておきます。
日本vsコロンビア(会場:サランスク/モルドビア・アレナ)のアクセス
サランスク駅からスタジアムまで約3km. 歩こうと思えば歩ける距離。
現在特に決まった交通機関はなし。しかし開催期間中はシャトルバスが就航すると思われます。
日本vsセネガル(会場:エカテリンブルグ/エカテレンブルグ・アレナ)のアクセス
エカテレンブルグ中央駅から地下鉄1号線の1905年広場駅下車 徒歩30分
3番、17番のバスでツェントラニ・スタディオンバス停下車 徒歩5分
日本vsポーランド(会場:ヴォルゴグラード/ヴォルゴグラード・アレナ)のアクセス
ヴォルゴグラード中央駅からトラムでツェントラニ・スタディオン駅下車
開催都市間の移動手段が無料
そして今回のロシアワールドカップにおいて最も特徴的なのが開催都市間の移動手段が無料になることです。
ただし対象になるのは臨時の寝台列車のみです。飛行機や定期列車は対象外ですので注意が必要です。

ご存知のようにロシアは世界一面積の広い国で代表チームを追って旅するサポーターにとっては移動のコストは決して無視できないものとなっています。
しかも開催都市間での移動距離が長く所要時間も丸一日オーバーというのもざらです。
そこで宿泊代を浮かせられる臨時の夜行寝台列車はサポーターにとって間違いなく貴重な存在です。
チケット所有者を対象に日本の旅行会社は観戦ツアーを用意するでしょう。
しかし物価の高いロシアですからツアー代金は1試合観戦でも最低30万円はみる必要はあるでしょう。
ファンIDの取得方法
それではファンIDを取得するにはどうしたらいいでしょうか?
以下箇条書きにて説明します。
1)ワールドカップのチケットを取得する
ファンIDを取得する際に最低限必要なものです。チケットなしではファンIDを申し込むこともできません。
なぜなら申込みの際にチケット固有番号の『チケットリクエストID』が必要だからです。
ちなみにチケットの入手先はFIFAの公式サイト、viagogoといったチケットサイトで申し込みましょう。
2)ID登録サイトで申込
チケットを確保できたらなるべく早く申し込んだほうがいいでしょう。
なぜならファンIDを登録してからでないと会場間の夜行列車の予約に進めないからです。
大会直前での列車予約は失敗に終わる可能性が高いので決めれば早めに決断しましょう。
ファンIDの登録先はファンID登録サイト(https://www.fan-id.ru/)です。

若干、日本語が怪しいですが公式サイトですので内容は怪しくありません(笑)
申込みに必要なものは顔写真(背景が白色無地)、パスポート、予約済チケットの『チケットリクエストID』です。
なお申し込みの際はパソコンから行った方が無難でしょう。
ちなみにviagogoと同様に日本語表記にも対応していますので安心して申し込むことができます。
3)チェック・ステイタスで状況確認
普通に申し込めばまず問題ないですが、自分の申請内容が気になる場合はID登録サイトの『チェック・ステイタス』で状況を確認できます。
状況確認の結果『Approved』になっていれば認証済ということで心配無用です。
4)手元に届く
手元に届く前に無事ファンIDの登録が済んだ場合、個人でワールドカップ観戦を予定している人は夜行列車の予約を検討した方がいいでしょう。
おそらく大抵はモスクワを出入国の拠点にすると思いますのでモスクワから日本戦3試合の会場までの所要時間を記しておきます。
モスクワーサランスク(所要時間10時間)
モスクワーエカテリンブルグ(所要時間丸1日)
モスクワーヴォルゴグラード(所要時間丸1日)
こうみるとモスクワを拠点においた場合、いくら宿泊代を浮かせられるとはいえ、夜行列車で丸1日は人によってはキツイと思います。
ちなみにエカテリンブルグ、ヴォルゴグラードは人口100万都市で宿泊施設は充実している方だと思われますので比較的取り易いかもしれないですね。
あと飛行機もロシアは広大な国でかつLCCが発達していますから利用してみる価値はあるでしょう。
日本からロシアへの渡航方法
日本からロシアへ渡航する場合主に二つの方法があります。
アエロフロート・ロシア航空での利用

アエロフロート・ロシア航空はご存知ロシアのフラッグキャリア。
成田からはデイリーフライトでモスクワを拠点に各開催都市へ向かいます。
S7航空での利用

S7航空は昔はシベリア航空と言われ、バックパッカーから密かに人気があったフライトでロシア極東地域で存在感を発揮しているフライト会社です。
日本からはLCC等で一旦上海へ出て、そこからS7航空を使うのが一般的です。
乗換は多いですが、アエロフロートより安いと評判です。
まとめ
いかがでしょうか?今回のワールドカップ観戦においてファンIDが必要不可欠な存在であることがわかって頂けたと思います。
確かにこの制度はサポーターにとってはありがたい存在で今後のワールドカップ観戦において一つのステイタスとして定着していくかもしれません。
そして今回のロシアワールドカップは移動に時間がかかりますが、これまでの南アフリカ、ブラジルとは違い、治安が良く6月はロシアで最も過ごしやすい季節です。
言語、言葉に不安は残りますが快適に観戦しやすい旅になる可能性は大きいです。
ワールドカップ観戦の醍醐味は各国のサポーターと知り合いになれるとても貴重な機会でもあります。
あとは日本代表にぜひとも本番はいい結果を残して欲しいですね。